<文献紹介第2弾>
「ICUの患者さんに毎日尋ねるべき5つの症状」
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25758669

5つの症状とは何かというと、「痛み」「渇き」「不安」「呼吸困難感」「不眠」です。これについて私見も交えながら解説していきます。

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「痛み」については、皆さんよくご存知だと思います。スケールを用いて評価し、疼痛コントロールを図ります。

「渇き」は、ICUに入室している重症患者に多く認める症状の一つです。よく「嗽させて!」と訴える患者が多いと思いますが、これは、麻薬投与や利尿剤、マイナスの水分出納バランスなどによるものです。流水や含嗽のしすぎは唾液の減少により、逆に口渇を助長させてしまいますが、適宜口腔ケアや保湿剤を塗布することは重要なケアだと思います。

「不安」は、ICU患者が抱く苦痛の一つであり、不安が強いと患者は興奮し、呼吸器と同調できず、不穏と勘違いされて化学的抑制(鎮静剤投与など)が行われてしまいます。自ら訴えることができない患者には、Verbal rating scale、Faces Anxiety Scaleを用いて評価し、音楽や家族との時間を確保すること、訴えを傾聴することで緩和できるでしょう。

「呼吸困難感」は、ICU患者が感じる苦痛の中でも重要なものです。人工呼吸患者の半数が呼吸困難感を感じているというデータもあります。VASやModified Borg scale、Faces scaleなどを用いて呼吸困難感があるのであれば、麻薬や非薬学的アプローチで対処する必要があります。

「不眠」は、ICUに入室している重症患者は、頻繁に睡眠が中断していることや、熟睡感が少なく、睡眠の質が低いことが分かっています。Richard-Campbell Sleep Questionnaireなど(日本では馴染みが薄いので「よく眠れましたか?」など尋ねても良いかもしれません)睡眠状況を把握する必要があります。不眠はせん妄や人工呼吸器離脱困難と関連しています。睡眠の質を少しでも高められるように環境を整え、眠剤を調整するべきでしょう。

 

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