【コラム7:使えるものは最大限使って学習支援を】

とある看護系雑誌に、インストラクショナル・デザインについて書かれた記事を見つけました。その中の一文「活用できるものは最大限活用します。(中略)研修担当者がスライド作りに多大な時間をかけている事例をよく見聞きするが、残念ながら既存のものを使った場合と大差ないことも多く、時間のかけどころや効率は考えるべきです」…その通りだと思います。

スライド作りはもちろん大切です。研修や勉強会等を担当することになりスライドを作るにもテーマに関連することが理解できていないと作れないので、その担当者はテーマのことを深く勉強する機会にもなります。しかし、スライドを見る側の学習者の学習効果はというと、スライドにかけた時間に比例するとは限りません。

昨今教育の世界では、オープンエデュケーションというものが注目を集めています。オープンエデュケーションとは、教育をオープンにして学習機会を促進する活動のことです。JMOOC(Japan Massive Open Online Courses)といった、ウェブ上で開かれる無料のオンライン講座のことを耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?これから教材や教育環境がどんどんオープンになっていくのではないかと思いますし、教育格差是正や教育改善といった面から、そうなって行くべきだとも思います。オープン教材(OER;Open Educational Resources)の制作・活用まではいかなくとも、知り合いがテーマに関するスライドを持っているなら、それを使わせてもらう。また今は団体や個人等が学習のためにウェブ上に公開している教材も多くあるのでそれを活用する。自身が担当する研修テーマに使える教材が必ずある訳ではありませんが、教育や研修担当者は、幅広く情報を収集・把握し分析する能力が求められていると思います。そして、使えるものは最大限活用し、スライド作りにかけていた時間を個々の学習者にとってより効果がある学習支援とは何かといったことに時間をかける方がより効果的・効率的なのではないでしょうか。

投稿の中で出てきたことに関連する記事の紹介

MOOCsのインパクトと看護教育の未来(https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03073_03

オープンエデュケーションの可能性(http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03154_02

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