<文献紹介第12弾>
「血圧低下の急変時に下肢挙上する?その目的は?」
〜正しいPLR( passive leg rising:受動的下肢挙上)を理解しよう〜
血圧が下がった時、あなたは下肢挙上をしますか?
「最近は意味ないっていうからなぁ」「戻すのが怖いからしない」など、いろんな意見があるでしょう。
PLRの基本について振り返ってみましょう。
まず、PLRの目的は何か。それは、「輸液反応性があるかどうか評価するため」に行います。
輸液反応性とは、500ml程度の輸液を急速投与することで心拍出量が増えるかどうかを見ているものです。
下肢挙上することで150ml-300mlの程度の静脈還流の増加が認められます。この体位を維持して循環を維持するのが目的であればショック体位になりますが、PLRはSVVなどの動的指標と同様、輸液反応性の指標となります。従って、PLRは循環が破綻時に、輸液かカテコラミンかで悩んでいる時に活用すると良い指標となります。それも、9割近い的中率があります。フロートラックなどのSVVやPPVもありますが、ICUでは自発呼吸を温存させて管理していることが多く、当てになりませんが、PLRは有効であるケースが多いです。
では、PLRの方法ですが、一枚目の写真からA〜Dに様々な体位があります。ですが、PLRで輸液反応性を評価する多くの研究では写真二枚目の体位(45° → -45°)が一般的です。それぞれの体位に関するメリット(advantage)、デメリット(disadvantage)は写真3枚目をご参照ください。
従って、血圧が低下した時に輸液反応性があるか評価する時はPLRを行い、陽性であれば輸液を急速投与して循環の安定化を図ります。輸液で前負荷を補うので、下肢挙上はすぐ戻しても大丈夫です。
もし、PLRが陰性ならカテコラミンを選択したほうがいいでしょう。
ちなみに、腹圧が高い場合には注意が必要なケースがあるので写真4枚目をご参照ください。他にも注意すべき点はありますが、またの機会に。
今回はいろんな文献からとってきているので、引用文献はつけていません。知りたい方はお問い合わせからご連絡ください。

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