<文献紹介第30弾>
「敗血症にクーリングは必要ない!?」
KCCCのみなさん、いつもアンケートのご協力ありがとうございます。
結果を覗くと、問1と2の結果が逆となっており、施設内でジレンマを感じながら臨床をされていることと思います。
では、そもそも敗血症にクーリングは必要ないのでしょうか?
この疑問について解説していきたいと思います。
敗血症とは、菌が体内に侵入し、それに全身が反応して炎症を起こしている状態のことを言います。(ただ単に菌がいる状態ではなく、全身が反応しているというのがポイントです!)
炎症が起こるため、発熱します(熱が上昇しない、下がるうケースもありますが、それはミトコンドリアが、、、)。
その発熱は体が菌を退治するために体が反応しているものです。これをクーリングや解熱剤で下げることはこれに反するのではないか、それは如何なものか!というのが、現在の定説です。
では、そもそもクーリングで熱が下がるのでしょうか?
お分かりの通り、アイスノンや氷枕では下がりません。
本気で下げたいのであれば、低体温療法で使う冷却ブランケットやArctic Sunなどのパッドなどを用いないと意味がありません。
両脇、鼠蹊部、背中などにアイスノンなどを使って4〜6時間毎に交換するのであれば、上記ツールを用いたほうが効果的に、確実に体温を下げることができます。
海外では、Sepsiscool studyというものがあり、38.3度以上の敗血症性ショックの患者に37度以下になるよう上記ツールを用いた大規模RCTがあります(かなりエビデンス高い研究)。
これによると、37度に冷やした方がカテコラミン投与量は少なく、14日死亡率も有意に低かったとされています。ただし、病院死亡率は変わらず。冷やして短期的アウトカムは改善したけど、長期的アウトカムは結局変わらないやん!結局意味なかったんとちゃうけ!!と現段階では結局冷やした方がいいのかどうかはわかっていません。
つまり、敗血症の体温管理において、冷やした方がいいのか、そのままにした方がいいのかはわかっていないのです。
ただ、患者が発熱による苦痛があるのであれば、頭や首、患者が冷やして欲しいと思うところをクーリングすればいいのではないかと私は考えます。それで患者が発熱に対する苦痛が減れば、患者が安楽に過ごすためのお手伝いを一つできたようなものです。冷やすタイミングについても「セットポイントが、、」という話もありますが、そこにちゃんとした研究報告はありません。患者が「熱い!」と言ったら冷やす、でいいのではないでしょうか。全身のアイスノンを4〜6時間毎に交換する仕事量を患者の話を聴く時間や患者の髪をといたり、爪を切ったりする時間に費やした方が良いのではないでしょうか。
画像引用元:
1,2枚目:オリジナル
3枚目:http://seattleclouds.com/myapplica…/…/ICAND/Hypothermia.html
4枚目:http://magazine.nursing.jhu.edu/…/compassionate-care-for-o…/敗血症体温管理アンケート結果 敗血症体温管理アンケート結果2 ArcticSun p51_CompassionateCare

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