Introduction of the medical emergency team (MET) system: a cluster-randomised controlled trial. Lancet. 2005 18-24;365(9477):2091-7.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15964445

【アブストラクト】

Background:背景

心停止が発生した患者や一般病棟で死亡した患者は、ときに介入の遅れや不適切なケアを受けている。METシステムが心停止、集中治療室(ICU)への計画外転棟、および死亡率を減少させることができるかどうかを調べた。

Design:デザイン

無作為化多施設研究

Methods:方法

オーストラリアの23施設を、従来通りの急変対応を実施する施設群(対照群n=11)とRRSを導入する施設群(介入群n=12)とに無作為割り付けされた。一次評価項目は、MET開始後6ヶ月間の心停止、予期せぬ死亡、または予期せぬICU入室数とした。

Results:結果

METの導入により、METコールは増加しており(1000入院あたり3.1 vs 8.7,p= 0.0001)、コール基準を満たした患者の30%でMETはコールされた。しかし、RRS導入後6ヵ月間で,心停止・予期せぬICU入室・予期せぬ死亡のいずれにおいても改善が見られなかった。

Conclusions:結語

RRSはMETコールを大幅に増加させるが、心停止・予期せぬICU入室・予期せぬ死亡の発生率には影響しない。

【私見】

2005 年に報告されたMedical Early Response Intervention and Therapy(MERIT)studyは,RRS導入による効果を無作為化多施設研究のデザインで検討した唯一の研究として、非常に有名ですね。残念ながら、RRSは院内死亡率を改善しない、と結ばれています。

しかしながら、

①対照群の施設では,一般的なアルゴリズムに基づく心停止対応が行われることが想定されていたにもかかわらず,実際には約半数の起動が心停止に至る前になされていた(=RRSの影響を受けていた)

②介入群ではRRS起動基準を満たした場合も30%しかMETコールがなされていない

③施設問での緊急対応チームの起動状況やエンドポイント発生率に大きな差がみられた

などがMERIT studyの問題点として挙げられます。

RRSが導入されていなくても、早期コールの文化定着や、風土というのは患者にとっても医療者にとっても非常に重要だということを示していますね。また、RRSが導入されている施設でも、早期コールの土壌生成が重要ではないかと考えます。方法論はどのようなものでも良いので、いかにして患者の安全文化を構築できるか、がカギとなりそうです。

今回のように、今後の文献紹介はアブストラクト、もしくはコラムをご紹介する形でお届けしていきます!

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