<KCCC文献紹介 第65弾:集中治療室の騒音は、看護師にも有害?>

「集中治療室の看護師に対する騒音レベルの影響」

Terzi B, Azizoğlu F, Polat Ş, Kaya N, İşsever H:The effects of noise levels on nurses in intensive care units. 2019PMID:30815931

【背景】

集中治療室(ICU)は騒々しい環境で、看護師に悪影響を及ぼす可能性がある。

【目的】

看護師のバーンアウト、仕事の満足度、不安、心理的症状および一般的な精神病理学的レベルに対するICUの騒音レベルの影響を調査すること。

【デザイン】

記述的相関研究

【方法】

研究は150人のICU看護師を対象に実施された。騒音測定にはType 2250-Lブリュエル・ケアーハンドヘルド騒音計を使用した。データ収集には、ナース情報フォーム、Maslach Burnout inventory(MBI)、Minnesora Satisfuction Questionnaire(MSQ:仕事に対する満足度アンケート)、自己申告インベントリ、および症状チェックリスト-90改訂版を使用した。
結果:最高レベルの騒音(71 dB(A)以上)は、新生児、神経内科および心臓血管外科手術のICUで測定された。騒音レベルが看護師の外的満足度(F = 3.704; p = 0.027)と特性不安(F = 3.868; p = 0.023)に影響することが観察された。

【結論】

ICUの騒音レベルは推奨レベルをはるかに超えており、これは看護師の仕事満足度および不安レベルに影響を与える。
臨床実践への関連性:ICUで働く看護師の身体的および精神的状態に対する騒音レベルの影響に関するさらなる研究が必要である。患者ケアの質の向上は、ICUなどの特別な部門で働く看護師に健康的な労働条件を提供することで達成できる。

【私見】

騒音が患者にとって有害であることは十分認識していたのですが、やはり働いている看護師にも有害だったのですね。しかし私自身、集中治療室で勤務していた頃、けたたましく鳴り響くモニターや人工呼吸器のアラーム音のおかげで患者の状態変化を早期に発見し、対処することができたのも事実です。また集中治療室に勤務している看護師はクリティカルな状況にある患者・家族にケアを提供しており、時には救えない命に対して罪悪感を感じることもあります。一方で、誰もが諦めかけた生命をつなぐことができた時には、言葉にできないやりがいを感じることもあります。仕事満足や不安は、騒音以外にも様々な要因が関連しているので、組織的な介入も必要だと思います。看護師個々もburnoutしないために、何ができるのか考えていくことは大切ですね。まさに今年度のKCCC Big Eventのテーマなので、是非熱く対話しましょう(最後は告知になりました 笑)

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