Puntillo K, Arai SR, Cooper BA,et al:A randomized clinical trial of an intervention to relieve thirst and dry mouth in intensive care unit patients. Intensive Care Med,40(9),1295-302. 2014

<KCCC文献紹介 第81弾:口渇スコアによる可視化とケア介入>

集中治療室患者における口渇および口渇を軽減するための介入の無作為化臨床試験

目的

 ICU患者においてもっとも蔓延している、激しく、苦痛で、容認できない、介入不十分かつデータベースも不足している”口渇の強度”、”口渇による苦痛”、”口渇”に対する介入バンドルを試験することを目的とした。

方法

 カリフォルニアの都市における3次医療センターのICU3か所での一重盲検無作為化臨床試験。口渇の強度(TI)、口渇による苦痛(TD)に対して、NRSで3以上と報告した252名の状態が安定している患者を対象に、介入群と通常ケア群で無作為に割りつけた(2つのグループ間に有意差はない)。

 研究チーム①の看護師(RTN#1)は、患者に対する口渇バンドル実施前のTIおよびTDスコアと患者が口渇を感じているかを確認した。介入群の患者らは、口渇バンドルとして“口腔拭き取り清拭”と“水のスプレー噴霧”、“患者の唇にメントール保湿剤の塗布”などのケアを受けた。これらのすべての介入は15分間で行われたが、通常患者が受けるべき看護ケアの阻害はしなかった。 各15分のセッション直後、患者の口渇バンドル実施前の口渇スコアおよびグループの割り当てを知らされていない研究チーム②の看護師(RTN#2)がRTN#1によって患者のベッドサイドに呼ばれた。RTN#2は患者の口渇バンドル実施後のTIおよびTDスコアを確認した。最低30分後、患者がICUのままであれば、この手順を1日目には2回、2日目には最大3セッションまで繰り返した。

結果

 線形重回帰分析により、口渇バンドル実施前から実施後の口渇の強度(TI)、口渇による苦痛(TD)スコアの平均減少が、通常の治療群(それぞれ0.6および0.4ポイント)に対して介入群において有意に大きいことが明らかとなった(それぞれ2.3および1.8 NRSポイント)(p<0.05)。

結論

 この単純で安価な口渇バンドルは、ICU患者の喉の渇きと口渇を​​有意に減少させ、喉の渇きを経験している患者の実践介入と見なすことができる。

私見

 近年注目されている口渇へのケアですが、この研究では “口腔拭き取り清拭”と“水のスプレー噴霧”、“患者の唇にメントール保湿剤の塗布”などの簡易なバンドルケアで患者の口渇の強度や苦痛は減少することが示されています。皆さんの施設でも普段の臨床からこのようなケアは行われているでしょうが、ケアを受ける患者がどのように感じているのか、スコアとしてどう改善しているのかが可視化できると、看護師もポジティブな気持ちでケア実践できるかもしれないですね。時には、何度も口を湿らせてほしいとコールする患者に対する陰性感情を示す看護師もいます。「ケアの実践に対する評価」をすることで何かが変わるかもしれないと自戒しつつ、自施設でも口渇スコアをつけてみようかなと思いました。

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