<KCCC文献紹介 第97弾:新人が先輩とコミュニケーションを取りたがらない理由?>

鈴木英子, 吾妻知美, 丸山昭子 他(2014) 新卒看護師が先輩看護師に対してアサーティブになれない状況とその理由. 日本看護管理学会誌. 18(1), 36-46

【要旨】

本研究では、新卒看護師が先輩看護師に対し、職務上アサーティブネスになれない状況と理由を明らかにした。102名の新卒看護師にアサーティブネスの定義を説明した上で「過 去1年間に職場でアサーティブにしたかったけれども出来なかった状況」と「理由」を尋ねる自記式質問紙調査を実施した。分析はKrippendorfの内容分析を参考にした。有効回答数は73名で、平均年齢は23.7±4.9歳であった。アサーティブになれない状況は、1. 業務分担の依頼を断れない、2. 統一されていない指導に対する困惑が言えない、3. 仕事に関する叱責や注意に対して反論できない、4. 先輩の気になる言動について発言できない、5. 自分や新卒看護師に対する言動に反論できない、6. 仕事に対する不安が言えない、7. 先輩のミスによる濡れ衣に反論できない、8. 私的な依頼が断れない、9. その他,

に分類された。理由は、1. 人間関係を重視した、2. 指導を受ける身であるため、3. 面倒を避けたいと感じた、4. 先輩に育ててもらっているという思い、5. 自分が出来ないことを知られたくない、6. 仕事を教えてもらえなくなる恐怖、7. やるべき仕事をしないと思われたくない、8. 慣れない環境で疲れ切っていた、9. 自分に責任が有る、10. 恐怖心を感じた、であった。新卒看護師は、先輩看護師に職務上多種多様な状況で言いたいことを言えないでいた。

【私見】

今回ご紹介するのは、「病棟で起こっているリアルを新人の目から明らかにしてみた」という文献です。KCCC文献紹介シリーズでは初の(?)日本語文献です。中身をお伝えするよりも、皆さんでお読みになられたら…と思い、リンクを貼っておきます。

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http://janap.umin.ac.jp/mokuji/J1801/10000004.pdf

新人看護師時代は、誰しもが経験しています(今現在も経験中の方もおられますね)。そのときのことを思い出しながら、自分の考えと比較しながらお読みいただけると感じ方が変わるかも…。「初心忘るべからず…」と感じる人もいれば、「何もできないくせに、何言っちゃってんの?」と思う方もおられるでしょう。筆者もこの文献を読みながら、「自分のことを棚に上げて…」という感情が少なからず生じました。

ただ、次世代を担う人材を育成していかなければ、未来はありません。そして、「自分は彼ら/彼女らにどのような存在として映っているのか…」を考えない人が言うことには、教わる側は聞く耳を持たないかもしれません。

「言ってることが伝わらない」問題の解決策のひとつは、相手のことを知ることから始めることから見つかるのかもしれませんね。

画像元:https://www.google.com/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwilpt_KtfPjAhVbUN4KHfxuBpYQjhx6BAgBEAI&url=https%3A%2F%2Fslideplayer.com%2Fslide%2F10017625%2F&psig=AOvVaw0svqTaQhW5sZgRpHn-fp3E&ust=1565358657037208

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