【コラム60:ICUに管理栄養士の常駐は必要】

看護師の最大の武器は何でしょうか?

看護師は、患者の24時間の生活を共にしていることで些細な反応に誰よりも早く「気づく」ことができる唯一の職種ではないでしょうか?

またその反応や状況から適切な他職種に「つなぐ」ことができるのも看護師の武器であると言えます。

すべての事において看護師は深い知識・技術をもつことは困難です。

その中でも栄養管理は看護師が苦手とする項目のひとつかもしれません。

しかし、「栄養」は多くの看護理論家が提唱しており、看護の基本とも言えます。

近年、薬剤師がICUの常駐となり活躍の場が広がっていることかと思います。

栄養管理のプロフェッショナルである管理栄養士はどうでしょうか?いつでもすぐに相談できる環境はありますか?

管理栄養士がICUに常駐している施設は多くありません。本邦でも約10%程度の常駐率と報告されていますが、現実にはもっと少ないのかもしれません。

クリティカル領域でも、早期経腸栄養が推奨されていますが管理栄養士が介入することでより早期から栄養管理が開始できる可能性があり、死亡率も低下するという報告もあります。

また最近では、サルコペニアの対策としても早期離床だけでなく、栄養管理も同時に行う必要性もわかってきています。

管理栄養士の常駐までいかなくとも、病棟担当制でもよいとは思いますが、重症患者に入院後すぐに栄養管理の相談ができる環境があるだけでも患者のoutcomeは良くなる可能性があるのではないでしょうか?

看護師ひとりで考えるのではなく、いかに他職種に適切なタイミングで相談できるかはデキる看護師の必要なSkillの一つかもしれません。

【参考文献】

森みさ子. 病棟看護師の栄養管理における役割.日本静脈経腸栄養学会雑誌 3(60):1246-1253,2015.

東別府直紀ほか. 国際栄養調査から見える本邦ICUにおける栄養療法の現状と問題点. 日集中医誌 21:243-252,2014.

伊在井淳子ほか. ICUにおける国際栄養調査への参加意義の検討-本邦参加経験施設対象のアンケート結果から-.日本静脈経腸栄養学会雑誌 31(6):1243-1248,2016.

Tignanelli CJ, et al. Utilization of Intensive Care Unit Nutrition Consultation Is Associated With Reduced Mortality. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 2019. doi: 10.1002/jpen.1534. [Epub ahead of print]

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