みなさん、こんにちは。KCCCの文献紹介もとうとう100回を迎えましたー!
いつも閲覧していただき、ありがとうございます!!
記念すべき第100回目の文献は「家族面会」についてです。おそらく、多くのICUでは面会時間が制限されていると思います。自由な面会って、家族にとって良いとは思うのですが、感染のリスクや、スタッフにとってはケアなどが中断することもあり、難しい問題です。
このことも今回の文献には少し調査されているようです。
それでは、みてみましょう。

論文:Effect of Flexible Family Visitation on Delirium Among Patients in the Intensive Care Unit The ICU Visits Randomized Clinical Trial
PMID: 31310297 

目的:ICUでの自由な家族面会はせん妄の発生を減少させるか調査すること

P(対象者):面会時間が制限(4.5時間未満/日)されている36施設のICUで18歳以上の患者の家族と医療者

I(介入):自由な面会は以下のように行われました。
・1日あたり最大12時間の面会時間
・面会の人数はランダム化の前にそれぞれの施設のルールに従って規定。
・家族は、構成化された教育ミーティングに週3回参加する必要があった。

C(比較対象群):制限された面会時間

O(結果):  1685名の患者、1295名の家族、826名の医療者が対象者となった。せん妄発生率は、自由な面会と時間制限のある面会では有意な差は認められなかった(18.9% vs 20.1%; adjusted difference, -1.7% [95% CI, -6.1% to 2.7%]; P = .44)。
二次的アウトカムとした、ICUでの感染 (3.7% vs 4.5%; adjusted difference, -0.8% [95% CI, -2.1% to 1.0%]; P = .38)、スタッフの精神的疲労(22.0% vs 24.8%; adjusted difference, -3.8% [95% CI, -4.8% to 12.5%]; P = .36)には、自由な面会と時間制限のある面会に有意差は認められなかった。
家族の不安(6.0 vs 7.0; adjusted difference, -1.6 [95% CI, -2.3 to -0.9]; P < .001) やうつ病評価尺度のスコア(4.0 vs 5.0; adjusted difference, -1.2 [95% CI, -2.0 to -0.4]; P = .003)は、自由な面会で優位に改善された。

私見
さて今回の文献は、簡単に言えば「面会時間を増やすことでせん妄は減るのか?」という疑問を調査した研究です。意外にも自由な面会と制限された面会には有意差が認められないものの、家族のうつ病評価尺度のスコアや不安は軽減したという結果になっています。しかしながら、この研究に参加し、自由な面会をするにあたって、家族は週3回、勉強会に参加する必要があり、改善したとされる不安やうつ病評価尺度のスコアの実際測定された値に大きな差がないように感じます。面会時間は自由な方がいいとは思いますが、みなさんはどう思われるでしょうか?

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2738289?utm_campaign=articlePDF&utm_medium=articlePDFlink&utm_source=articlePDF&utm_content=jama.2019.8766

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