抜管する際、みなさんの施設ではどのように抜管されていますか?
抜管には
・ジャクソンリースなどで陽圧をかけながら抜管する方法
・吸引しながら抜管する方法
の2種類があると思います。先日、この抜管方法に関するランダム化比較試験の結果が報告されたので、その紹介をしたいと思います。

【背景】
実験室での研究では、抜管する際にカフの空気を抜き、気管内吸引を行わずに陽圧にすることを推奨している。いくつかの研究では、この方法で抜管することで、生理学的結果(動脈血液ガスなど)は良くなることが報告されていますが、この手法での安全性は十分に検証されていない。この研究の目的は、陽圧抜管手法と従来の抜管手法の合併症の発生率の安全性を比較することである。

【方法】
重症患者で抜管基準を満たした成人患者が対象者となった。対象者は陽圧抜管(n=120)と従来抜管(n=120)のどちらかにランダムで割り当てられた。
非劣勢もしくは必要に応じて優越性の逐次試験が行われた。絶対リスク差の信頼区間の上限が、IIT(対象患者全員の解析)とPer protocol解析(プロトコルに従った患者だけを解析)の両方で、15%を超えない場合に、非劣勢であるとみなされた。P値は0.05未満で有意とみなされた。

【結果】
主要解析には236名の対象者が含まれていた(陽圧抜管群:119名、従来抜管群:117名)。肺炎や抜管失敗、再挿管などの合併症は従来抜管群より陽圧抜管群の方が低く、非劣勢を示した。
陽圧抜管における主な合併症の発生率の低さは、per protocol解析とITT解析の両方で、優越性が認められた。

【考察】
陽圧抜管は従来の抜管方法と劣っていなかった。陽圧抜管は主な合併症の発生率が低いという点で、陽圧抜管が優れていることが示された。

【私見】
この研究はランダム化比較試験ですが、非劣勢解析が行われているため、あくまでも「劣っていない」という点でしか見れないので注意が必要です。
ただし、合併症の発生率は有意に陽圧抜管の方が低い結果となっており、吸引抜管の方が、見た目も身体的にも侵襲が強い抜管方法であることが示唆されているようです。
抜管はとても苦痛のある手技でもあると思うので、少しでも愛護的にしたいですね。

http://rc.rcjournal.com/content/64/8/899

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