まず、最初の何?について、
そもそも”P”って何なんでしょう?
これは”Probability(確率)”の頭文字をとっています。
P値とは確率を表しているんですね。

では、何の確率なのかというと、前回お話した帰無仮説(カラスは黒くない)”が正しい確率です。
つまり

P=0.01であれば、帰無仮説(カラスは黒くない)が正しい確率は、1%

という解釈ができます。

私たちはカラスが黒いことを証明したいので、100%から帰無仮説が正しい確率を引くことで、
帰無仮説が正しくない確率を求めることができます。
100%−1%=99%となるので、この解釈は、

「99%の確率でカラスは黒い」

と、解釈することができます。
最近は、ほとんど聞きませんが、「P値は小さければ小さいほど良い」というのは、あくまでも「確率」の話ですので、注意が必要です。

では、なぜP<0.05が基準となっているのでしょうか?
P<0.1じゃダメなんでしょうか?
これは、一昔前(1920年代)の偉い方(Fisherさん)が「帰無仮説が正しい確率がP<0.05なら、帰無仮説を棄却してもいいかな?」という判断で決めたと言われているようです(文献1)。

ところで、P<0.05なら帰無仮説が棄却でき、「カラスは黒い」と言えますが、
もしP=0.6と帰無仮説が棄却できなかった場合、どう解釈するのでしょうか?

それは、

「カラスが黒い”とは言えない”」

という解釈になります。あくまでも、”とは言えない”という解釈であり、
「カラスは黒くない」とは、言えません。
例えば、A群とB群の血圧に差があるかどうかの検定を行い、P=0.7であった場合、
「A群とB群には差があるとは言えない」
という解釈になります。
A群=B群とは言えませんので、注意が必要です。

ちょっと解釈が面倒ですね。
なぜ、こんな解釈になるのか?といことは、次回にお話します。

文献1: 折笠秀樹, P値論争の歴史, 薬理と治療, Vol:46(8), 1273 – 1279, 2018

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