前回はP<0.05だった場合の解釈についてお話をしました。
そして最後に、有意差なし!P≧0.05だった場合は「差はないとは”言えない”」という、ちょっとややこしい解釈になるとお伝えしましたね。
今回は、その説明をしていきます。

まず、P≧0.05(有意差なし)の場合、「差はない」と言い切ってしまったら、全く効果のないジェネリック薬品が飛び回ることになります。

例えば以下の研究結果が出た場合、
血圧を下げるケツアツサゲールと、「血圧が下がりますように!」と祈りを込めたビタミン剤を高血圧患者に飲んでもらい、血圧を比較した結果、なんと!P≧0.05で有意差がありませんでした。
そして、ケツアツサゲールと祈りを込めたビタミン剤に差はなかった、つまり、「同じと言える」と解釈しました。

ケツアツサゲールと祈りを込めたビタミン剤は同じ。
本当にこれで良いと思いますか?
この解釈だと、ビタミン剤全てに祈りを込めれば、ケツアツサゲールのジェネリック薬品になりかねません。
祈るだけ、絶対ダメ!
ですよね。

このような解釈が生まれてしまい兼ねないので、有意差がない場合は、「差はないとは”言えない”」という言い方になってしまうのです。

でもなぜ、ケツアツサゲールと祈りを込めたビタミン剤に差はなかったのでしょうか?
これはサンプル数に実は問題があります
P値はサンプル数が多ければ多いほど、小さくなる性質があります。
逆にサンプル数が少ないと、大きくなります。
2人のケツアツサゲール群 vs. 2人の祈りを込めたビタミン剤 を比較しても、有意な差はでなさそうですよね。本当の差が隠れてしまっています。
逆に、500人のケツアツサゲール群 vs. 500人の祈りを込めたビタミン剤 を比較すれば、さすがに有意差はでそうじゃないですか?

P≧0.05では、”有意差なし”と判断はしますが、その結果に本当の差がある確率は、わからない

のです。
よく、論文などを読んで、有意差がなかったから、「意味がなかった」と解釈する人や落胆する人がいますが、有意差がないときにこそ、本当の差が隠れていないのか、どんな研究方法だったのかなど、注意する必要があると思います。
以上、ややこしいP値のお話でした〜
次回は、平均値や中央値、信頼区間などのお話をしていこうと思います!

参考図書
いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第1巻

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