【コラム76:透析をしている重症患者のタンパク投与量って?】

重症患者の栄養管理において蛋白投与量は気にしていますか?

最近では高蛋白で管理した方がいいのではという話をよく耳にします。

日本版重症患者の栄養療法ガイドラインでは、BMIが30未満の症例に対する蛋白質投与量は,1.2〜2.0 g/(実測体重)kg/dayが必要であるとされています。その反面、エネルギー量はHarrisBenedict式で算出されたエネルギー必要量の60%程度の充足でよいとされており、そのためどうしても蛋白量1.2~2.0g/kgを目指そうとすれば自然と高蛋白になってしまいます。

では透析を行う重症症例ではどうでしょうか?

1.2~2.0g/kgの蛋白量を投与していますか?

先日、「サルコペニア・フレイルを合併した透析期 CKD の食事療法」が発表されました。

そこには2014年の「慢性透析患者の食事療法基準」で提唱された、0.9~1.2g/kg(標準体重)の使用が推奨されており、今回も同じ量で推奨されています。この量であれば十分なエネルギー量の摂取で非糖尿病の血液透析患者の骨格筋減少はしないと報告されています。

蛋白量1.3g/kgを超えると、血清カリウム値の上昇、血清リン値の上昇、重炭酸濃度の低下が認められ、さらには死亡率も上昇する可能性があるとされています。

重症管理では腎機能が低下し一時的に透析を行うこともありますが、透析をしている場合には急性慢性に関わらずに蛋白投与は0.9~1.2g/kgでコントロールした方がよさそうですね。

みなさんの施設では、透析患者に合わせた栄養管理ができていますか?経腸栄養プロトコルを使用している施設では透析患者用に作成されているものでしょうか?

もし、同じように管理がされていれば検討する必要がありそうですね。

ただ、保存期腎不全患者では話が少し変わってきますが・・・。

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