【KCCC文献紹介 第113弾:離脱症候群はICU再入室と関連する?】

Umi Konishi, et al. Nurs Crit Care. 2019;1–7.Incidence and risk factors for readmission to a paediatric intensive care unit.

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/nicc.12471

Background:小児集中治療室への予定外再入室は、負の患者転帰につながる可能性がある。したがって、発生率とリスク因子を明らかにすることは重要である。先行研究では、退室後48時間のみにフォーカスされており、相対的な危険因子は追跡不可能であると説明されている。

Aim:退院後7日以内の小児集中治療室への予定外再入室の発生率と危険因子を明らかにする。

Design:単施設後方視観察研究

Methods:研究対象は、2012年から2016年に小児集中治療室(PICU)に入室した患者とした。退院後7日以内に予定外再入室の発生率を調査し、多変量ロジスティック回帰分析を行い潜在的な危険因子を特定した。

Results:2432人の入室のうち、60人(2.5%)は1回以上の予定外再入室があった。再入室までの期間の中央値は3.5日。再入室の最も一般的な原因は、呼吸器疾患と心血管症状であった。退室後7日以内の再入室の重大な危険因子は、救急搬送等によるPICUへの計画外入室(オッズ比[OR]:3.02,95%信頼区間[CI:] 1.45-6.31)、一般病棟からの入室(OR:5.13; 95%CI:1.75-15.0),および在室中の離脱症候群(OR:3.95; 95%CI:1.53-10.2)であった。

Conclusions:7日以内の予定外再入室の発生率は高くなく(2.5%)、再入室の3つの特定された危険因子のうち、離脱症候群は適切な治療により予防が可能である。

Relevance to clinical practice:離脱症候群の適切な治療は再入室を減少させ、患者の転帰を改善する可能性がある。救急搬送等によるPICUへの計画外入室および一般病棟からの入室は予防可能なリスク要因ではないが、慎重な退室判断およびハイリスク患者のPICUからの退室後フォローアップが効果を発揮する可能性がある。

私見:こちらは本邦の小児集中治療室からの報告です。離脱症候群がPICUへの再入室率と関連しているということが分かります。成人領域では、ベンゾジアゼピンの使用機会は限られるようになったかと思いますが、オピオイド・デクスメデトミジンの5日間以上の使用でも離脱症候群は発生し得るため注意が必要です。離脱症候群を評価すること、そして適切な治療介入を行うことが、患者にダイレクトに影響するということを肝に銘じておく必要がありますね。

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