【コラム84:“管理”と“マネジメント”って一緒??】

 看護界においては「看護管理」や「看護管理者」と“管理”という言葉は聞き慣れているのではないでしょうか。しかし一般企業においては、“管理”という言葉も使われる一方、「〇〇マネージャー」と“マネジメント”という言葉もよく使われています。さて、この“管理”と“マネジメント”は果たして一緒なのか。はたまた別物なのか。今回は、これらの違いを言葉の定義から考えてみたいと思います。

 まず、管理とは「ある基準から外れないよう全体を統制(control)すること」と表現されます。これは、組織の職員全員に周知徹底しなければいけない事象が発生した時に、基準を整備し統制するのが、「管理」ということでしょうか。医療安全管理などをイメージするとわかりやすいのかもしれません。

 では、マネジメントとは何か。「マネジメント」とは、米国の著名な経営学者であるピーター・ドラッカー(1909〜2005)が提唱した概念をされています。ドラッカーは「もし高校野球の女子マネーシャーがドラッカーの“マネジメント”を読んだら」でご存知の方も多いと思います。

ドラッカーは、マネジメントとマネージャーを以下のように定義しています。

マネジメント:「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」

マネージャー:組織の成果に責任を持つ者

要するに、マネージャーは組織の成果を上げるためにあれやこれやと調整して、さらに成果が上がるように色んな人に働きかけて、それらの成果に最終責任を持つ者というわけです。

 以上を整理してみると、組織の成果を上げるためにあれやこれや調整する機能が“マネジメント”であり、このあれやこれやに含まれるのが“管理”ということになるのでしょうか。

結論:

“管理”と“マネジメント”は似て非なるもの

 看護においては、2019年2月に、「病院看護管理者のマネジメントラダー 日本看護協会版」が公表されています。管理者にもマネジメントするための能力は必要であり、6つの能力(組織管理能力、質管理能力、人材育成能力、危機管理能力、政策立案能力、想像する能力)で構築されています。経験年数や役職は関係なく、能力開発の参考にしてみても良いかもしれませんね。

(参考  病院看護管理者のマネジメントラダー.日本看護協会版)

https://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/guideline/nm_managementladder.pdf

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