先日、統計やEBMに関する講義を聞いて目から鱗だった内容の共有になります。

 皆さん、ビッグデータという言葉をご存知でしょうか?自分も聞いたことはあってもあまり関心がなかったのですが、その名の通り“膨大かつ多様で複雑なデータ”のことのようです。既に企業などでは10年ほど前からマーケティングなど企業経営や新しいビジネスの創造に活かそうという動きが活発化しているようです。

 では、医療のビッグデータはどうでしょうか。医療データにも様々あるようです。医療機関を受診する患者の問診情報や各種検査結果、画像記録、薬の処方記録、手術記録など、患者1人から幅広いデータが生まれます。全国の医療機関から、これらのデータがカルテやレセプト(診療報酬明細)、厚生労働省が定めたデータフォーマットなどの形でまとめられ、日々膨大な量が蓄積されているようです。少し範囲を狭めて、地方の医療ビッグデータではどうでしょうか。既に地方でも、地域の複数の病院と連携してビッグデータを形成し、医療に活かそうとする動きもあるようです。ここまでは、ビッグデータについての表面をなぞらえた話ですが、興味がわいたのはこの後の話です。  

 僕らが普段EBMの指針にしている研究に話を移します。下図は一般的な研究のエビデンスレベルについて記載されたピラミッドです。当然、システマティックレビューのように質の高いRCTをレビューされた研究は言うまでもなく質が高いです。しかし、RCTは質が高い反面、客観的に治療効果を評価するために様々な影響をそぎ落としている母集団であることも少なからずあるので、その全てが実臨床で出会う合併症や問題を多く抱えた母集団に適応できるかどうかは検討が必要との認識です。

 ここで、先ほどのビッグデータです。例えば、自分が働く地域の病院施設に多くいるような母集団から抽出されたデータであればどうでしょうか?より実践に近い診療指針や薬剤使用、合併症や副作用などが明らかになる可能性があります。母集団の数が多ければ大きいほど信頼性は高まります。そうすると、システマティックレビューの研究の質がいかに高くても、もしかしたら実臨床で出会う一つ一つの症例の蓄積のほうが高い信頼性を示すかもしれないということです。もちろん、全てのケースでそれが当てはまるとは限りませんが、ビッグデータの可能性と重要性と、パラダイムシフトの予感(エビデンスピラミッドの再構築)を感じさせるワクワクする講義でした。これを診療だけに活かすのではなく、看護の可視化やプロセス評価に活かさなければもったいない!!看護師もマクロな視点で事象を捉えられるように、トレーニングしていかないといけない!!と強く感じた講義でした。

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