【コラム113:「学習する組織」への道のり part3】

 いよいよ寒さも厳しくなり、冬本番って感じですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。年の瀬も近づき、大掃除でもしながら一年間をゆっくり振り返り、来年はどうしようかな〜なんて考えたいところですが、例年通り大掃除すらまだできていない状況です(苦笑)。

 この時期になると組織も一年間の活動や成果を分析・評価し、社会の動向なども踏まえ、次年度の組織目標を検討されているのではないでしょうか。当然のことではありますが、組織の目標を単なる思い付きで決定する訳にはいきません。そのため、組織目標までのプロセスで重要になるのが、組織分析と戦略です。組織分析には様々手法がありますが、看護ではSWOT分析を用いている組織が多いでしょうか。(色んな雑誌でも紹介されていますね)

 組織分析で、現状が明らかになればそれらを改善・発展させるための戦略を検討します。戦略を検討する際に用いられる手法で、BSC(Balanced Scorecard)というものがあります。これは「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」という4つの視点でバランスの取れた経営戦略を策定する手法です。4つの視点を見てもわかるように、組織として学習し、成長するという視点は欠かせないということです。

 今回は、【コラム102:「学習する組織」への道のり part.1】【コラム107:「学習する組織」への道のり part2:システム思考って!?】に続き、「学習する組織」にするためには何が必要かということについて考えたいと思います。

 学習する組織を構築するためには、当然「学習する」ことが必要となりますが、中でも「深い学習サイクル」が重要だと言われています。(柴田昌治他,『フィールドブック学習する組織「5つの能力」—企業変革を進める最強ツール』)

 深い学習サイクルとは、信念と前提・慣行・スキルと能力・関係のネットワーク・気づきと感性という5つの要素で成り立っているようです。私たちが普段当たり前だと思っている世界観(組織の理念、方針など)が組織の慣行を形づくり、人々の行動指針となり、そしてそうした慣行に基づいて、私たちは必要なスキルや能力を身につけているということのようです。さらに慣行は自分が誰に依存しているのか、また誰が自分に依存しているのかなど関係のネットワークに影響を与え、スキルや能力を獲得することによって、これまで見えなかったものが見えるようになるといった気づきにつながると言われています。そしてこのサイクルを経験を通して回すことで、信念や前提がより強化されると言われています。

 そして、学習する組織づくりで最も大切なことは、この「深い学習サイクル」をいかに持続させるのか。つまり「深い学習サイクル」が持続するような学習環境をいかに作るのかということだと思います。

 そのために私たちは何ができるでしょうか・・・

 組織の慣行が人々の行動指針になることを考えると、学習することが慣行になるよう学習し続ける姿を他の職員に見せることでしょうか。とはいえ、一人では何もできません。それを共に実践してくれる仲間を作り、増やしていくことが組織の慣行を変えることにつながるかもしれませんね。

 「小さなことからコツコツと」がいつか実を結ぶと信じて・・・

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