【コラム138 情報の「取扱注意」:送り手の努力と受け手の努力】

講習会や雑誌など、大人数に対して発信された内容を理解する上で、皆さんは、どんなことを大切にしていますか?

新しい知識やエビデンスに触れたとき、特にそれが、これまでの前提が覆されるような結果であったとき、今までの自分の考え方が急に古くさく感じてしまうことがあります。

それはそれで、正直な反応ではあるのですが、正しい反応と言っても良いものでしょうか…。それって、本当に古くさいのでしょうか…?

あなたがお持ちの「今までの考え方」には、あなたの知識だけでなく、経験や状況、環境が大きく影響しています。

研究論文やガイドライン、参考書に書かれていることは、「不特定多数の人に“だいたい”当てはまる」ことが大半です(量的研究なんかでいえば、「p<0.05」ってやつです)。つまりは、それらの結果が「そっくりそのまま当てはまる人(状況)ってのは滅多にない」ということ。

私たちがベッドサイドで向き合っている個別事例はもっともっと複雑で、単純じゃない。その複雑な状況をふまえて導かれた考え方は、その場その場で変わっていくものです。

あなたの考え方は、“書き換えられるもの”ではなく、“書き加えられるもの”ということだと思うのです。

 では、情報の発信者がそのようなことを理解していないか…と言えば、(おそらく)それは別でしょう。伝えたいけれど、しゃべる「時間」や書く「文字数」には限りがある。それだけでなく、「伝え方」にもレベルがあります。初めての講演をするときには上手く伝えることも出来ないでしょうし、人前ではどうしても緊張してしまう人もいます。ましてや、大勢の聴衆の中にはベテランもいれば、新入りもいるわけです。誰をターゲットに、どんな伝え方をすればよいか…。情報発信者は、夜な夜な悩んでいることでしょう…笑

だから私は、そういったところで得た情報は、「考える前提を与えるもの」と捉えています。

この人は何でこういう情報を発信しているのだろう…、今までの考え方と何が違うんだろう…、これを実践に活かすにはどうしたらよいだろう…。

情報を取り扱うとき、

受け手の努力は、「行間を読むこと」だと思います。

そして、それにうまく反応すること。情報はやり取りがあって初めて自分にしっくりくるものです。分からないなら、分からない。よく分かったのなら、よく分かったと伝えること。そうすることで、情報発信者の「伝え方」はレベルアップします。レベルアップした情報からは、さらに深い理解ができると思うのです。

逆に、

送り手には、受け手が豊かに「想像/創造」できるような仕掛けやテクニックが求められる。

どうやって伝えるのかという“手法”にこだわるのは、「伝えたいことが明確」になってからが大切。伝えたいことがボヤっとしたまま、伝え方にこだわっちゃうと、結局「よく分からなかったね…」になっちゃう。

だから、送り手の努力は、自分が伝えたいことが何かを掘り下げて、絞り込むことだと思います。伝えたいことが明確になれば、伝え方は自ずとついてきます。

でもね…。この作業は割と暗くて、ねちっこくて、体力を使いがち…。

だから、送り手は孤独なのかもしれませんね…笑。

あ…。ちなみに、これ。ただ単につぶやきたかっただけです…笑

画像引用元

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fleadership.shikigaku.jp%2F157%2F&psig=AOvVaw1LEjGjQEsoPB3VVWEh_qta&ust=1582363399648000&source=images&cd=vfe&ved=0CA0QjhxqFwoTCNDDk5qp4ucCFQAAAAAdAAAAABAT



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