<コラム161:看護師が特定行為をする意味を考えてみた>

 COVID-19の対応で皆様忙しい日々を過ごしていると思います。まだまだ第2波が来る可能性があり油断できない状況ですが、少し状況が落ち着いてきたことにホッとしている自分がいます。

 さて、今回は特定行為について書いてみたいと思います。私は糖尿病看護認定看護師+特定行為研修修了者として病院で勤務しており、今まで「インスリンの投与量の調整」を中心に特定行為を実践してきました。特定行為を実践していくうちに、周りの看護師から「ドクターみたいですね!」と言われたり、患者さんからも「どんどん偉くなって、次はお医者さんになるんですか?」など言われるようになり、看護師が特定行為をする意味って何なのだろうと考えるようになってきました。

 

 そんな時に、「看護学 小玉香津子 講義集」という本で読んだ一節から、看護師が特定行為をする意味に少し辿りつきました。皆さまがよくご存知のナイチンゲールの言葉ですが、「病気の看護ではない、病人の看護である」という言葉です。
 当たり前のことだと思う方も多いかもしれませんが、看護師が特定行為を行う意味を模索している私には稲妻が走るような衝撃でした。

 

 たとえば、私が主に行っている「インスリンの投与量の調整」で考えてみると、医師の場合、インスリン単位数を変更し患者さんの血糖値を改善に導きます。看護師はというと、患者さんの生活やセルフケア能力を見ながら単位数をこちらで変更したり、患者さんに単位数を考えてもらったりしています。
 もう少し具体的な場面で考えてみましょう。ある日の外来でインスリン単位数の変更をしたときのことです。患者さん自身が提案したインスリン単位数が少し多く、低血糖が懸念されたことがありました。そのときに、患者さんの考えていることを確認した上で、セルフケア能力の査定をし、結果的にその単位数を支持することにしました。ただし、その後に低血糖を起こす可能性がある時間帯のことなどを患者さんと話し合い、そのときのシミュレーションをしたりしました。すると、次の外来では、自分なりに単位数の微調整をして、非常に良い血糖値になっていました。患者さんもとても嬉しそうでした。
 これは、血糖値を改善する、病気の看護ではなく、糖尿病を持ちながら自分らしく生活していくことを支援する、病人の看護を行った結果ではないかと思います。

 「インスリンの投与量の調整」以外のことも同様だと思います。 “病気の看護ではなく、病人の看護” をしていくということを意識をするだけで違ってくるのかもしれません。特定行為を行うことはミニドクターではありません。きちんと “病人を看護する” という看護に立ち返ると見えてくるのかもしれません。また、特定行為ができることで、看護の幅が広がることは間違いないと思っています。

 

 今回のコラムは本当に自分のストレートな思いだけで書いたので、皆様の役に立つ内容であるかとても不安です。この本は看護経験を積めば積むほど刺激的な内容です。この本を読んでいると、自分は本当に看護が好きなんだなって思えました。ぜひ時間がある方は読んでみてください。

参考文献

小玉香津子著(2013).看護学 小玉香津子 講義集,株式会社ライフサポート社.


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