【KCCC文献紹介第156弾:計画外抜管予防バンドルの評価】

Darren Klugman, Kristin Melton, Patrick O’Neal Maynord, et al. Assessment of an Unplanned Extubation Bundle to Reduce Unplanned Extubations in Critically Ill Neonates, Infants, and Children. JAMA Pediatr. 2020; 174 (6) : e200268.

IMPORTANCE:
小児における計画外抜管(UE)は、重大な合併症と死亡の一因となっており、ベンチマーク指標としては、人工呼吸器100日あたりUEを1回以下とされている。しかし、これらのイベントを減少させるための多施設共同の取り組みは存在しない。

OBJECTIVE:
すべての挿管された新生児および小児患者を対象とした多施設の質改善取り組みが、UEイベントに関連したUE発生率の減少と関連しているかどうかを明らかにする。

SETTING:
2016年3月から2018年12月まで

PARTICIPANTS:
43の小児病院のNICU, CICU, PICUにおいて、MVを必要とする小児・新生児気管挿管患者。

DESIGN:
参加病院はUEを減らすため、標準化された解剖学的基準点とETT固定方法、ハイリスクな状況に対するプロトコルを明示した品質改善バンドルを実施し、集学的な原因分析を行った。

MAIN OUTCOMES AND MEASURES:
各因子に対して実施したバンドルの遵守率、センターレベルとコホートレベルにおけるUE率。

RESULTS:
質向上の取り組みにより、43 の小児病院において、ベースラインでの UE 発生率が人工呼吸器 100 日あたり 1.135回であったものが、人工呼吸器 100 日あたり 0.862回となり、全体で 24.1%の UE イベントが減少した。PICUとNICUでは、UEイベントの減少率はそれぞれ20.6%(MV100日あたりのUE発生率0.729回から0.579回)と17.6%(MV100日あたりのUE発生率1.555回から1.282回)であった。ほとんどのUEは1時間以内に再挿管を必要とし(206件中120件/月[58.3%])、再挿管を必要としなかったUEは206件中78件/月[37.9%]、心血管虚脱に至ったUEは206件中8件/月[3.9%]であった。心血管虚脱イベント(心肺蘇生またはエピネフリンのボーラス投与を要するイベント)は、UEの最も重大な結果であるが、共同研究により、UEイベントは36.6%減少した (MV100日あたり0.041回から0.026回に減少)。

CONCLUSIONS AND RELEVANCE:
この多施設共同の質改善の取り組みは、設定の異なる多様な小児患者(病院)における UE の減少と関連していた。イベント発生率と有害事象(心血管虚脱)の発生率の有意な減少が観察されたが、これは介入の期間にわたって持続した。この品質改善プロセスと UE バンドルは、将来的には小児病院のケアの標準となりうる。

私見:
Children’s Hospitals’ Solutions for Patient Safety (SPS) Networkは、小児病院間が協力し、小児患者の安全性の向上に取り組んでいます。ネットワークの使命である「すべての小児病院で重大な危害をなくす」を追求しているようです。

今回のバンドルの肝は「リスクのある行為や処置は2名の医療従事者で行いましょう」というものですが、「リスクのある行為や処置」を科学的な手順で明らかにし、(夜間などどうしても人手が足りない場合は1人でせざるを得ないこともあることが想定されますが) コホートの病院で手順を示し、遵守できるよう教育を行ったことが素晴らしいですね。

皆さんの施設では、気管挿管症例における「計画外抜管予防バンドル」はありますか?

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