KCCC文献紹介164段:ICUでの騒音:ICUの環境は改善に向かっているのか?

「騒音はストレスや疲労の原因になる」ということは以前から言われていることで、日常的にもWHO(世界保健機関)は、騒音レベルを35デシベルに制限するべきと提案しているぐらいだ。Iphoneを使っている人だと「ヘルスケア」アプリ内でヘッドホン音量をモニタリングしているぐらいになっている。
ICUでも「騒音」は以前から問題視され、ICU入室患者の睡眠を阻害することや、ストレスの原因の一つになることが言われている。ICUで生じている騒音の原因を検索すると、アラームの音・医療者の足音や話し声、患者の入退室といったものが主だという結果になっている。

あれから、時が経ち、科学技術も進歩していた。

課題も明らかになっている中で、ICUの睡眠環境は改善に向かっているのだろうか。。。

今回は、2019年に発表されたオープンICUでの騒音レベルについての論文をご紹介する。

今回ご紹介する論文
Darbyshire, J. L., Müller-Trapet, M., Cheer, J., Fazi, F. M., & Young, J. D. (2019). Mapping sources of noise in an intensive care unit. Anaesthesia, 74(8), 1018–1025.

URL:
http://doi.org/10.1111/anae.14690

【目的】
騒音の主要な発生源を特定することを目的とする

【方法】
設定:成人患者が入室する一般集中治療室(オープンフロアでベッドが4つ設置されている。)
測定方法:
⚫︎集音マイクの設置場所:ICUの中央
⚫︎データ:2017年4月7日から2018年4月16日まで収集

【結果】
マッピングの結果、
35デシベル以上の騒音が発生している場所

・患者の頭側においているモニター
・ICUに通じる扉や廊下

モニターは昼夜を問わず、35デシベル以上の騒音の原因になっている。

【考察】
研究者の考察、「特に、患者の頭側で大きな騒音が生じていること。そして、アラーム音をベッドサイドから遠ざけるように集中治療室の環境を再設計すれば、患者への環境騒音の負担が大幅に軽減されるかもしれない。」

【私見】
実際のところ、「ハード面での変化はみられない。」という結果であった。昼間と夜間と比較した図をみると、明らかに夜間の騒音レベルは低下しており、昼夜で配慮がなされていることがわかる。
しかし、ベッドサイドモニターが騒音の原因の一つになっていることは明らかであった。特に、気になるのが「患者の頭元で騒音が酷かったこと」ということである。アラーム音はベッドサイドモニターから発せされることが多いので、アラームの出力場所を変更する、AppleWatchみたいな他のデバイスを用いて、医療者にだけ分かるようにアラートを出すといったハード面の変化が今後進めばいいなと、想像レベルでしかないが感じるになる。
ソフト面(私達ができること)では、「患者の頭元で騒音レベルが上昇すること」を踏まえてケアをおこなっていく必要がある。
皆さんの施設ので気をつけておられると思うが、耳栓をしてもらう、アラーム音は最小限にする、といった配慮を継続することは大切なのかもしれない。

他にもたくさんの改善方法があると思います。
皆さんの施設ではどんな入眠環境への配慮をされていますか?
共有して頂ける取り組みやアイデアがありましたら、是非コメント欄に書いてください!

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