【コラム131:ホラクラシー組織とは?】

近年、トップダウン・ボトムアップの2文法に当てはまらない新しい組織のあり方として、ホラクラシーが注目されています。
ホラクラシーとは、2007年に米ソフトウエア開発会社の創業者ブライアン・ロバートソン氏が提唱した、階層や上司・部下の関係が一切存在しない組織体制のことです。ホラクラシーを実現するためのメソッド・ルールも存在し、運用はこのルールに則って進めていきます。
ホラクラシーは実践的な経営手法であり、ゴールは自主経営が可能なフラットな組織体制です。ホラクラシーのメリットは、
①スピーディな意思決定と生産性・業務効率の向上
人を管理・監督する業務が存在しないため、メンバー全員が役割に集中し、主体的に業務に取り組むことで、生産性向上につながる。
②ストレス軽減
ヒエラルキー構造の組織では、上司への過剰な気づかいなどがあるが、ホラクラシーは役職がないフラットな組織。理不尽な命令や上下関係から解放され、働き方への自由度の高さや情報の透明性などからも、ストレスが軽減される。
③主体性、責任感、モチベーションの向上
メンバーそれぞれが意思決定を求められることで、必然的に主体的に考えながら、行動をする。また、自身の判断にも責任が伴う。そのため、仕事に対する熱意やモチベーションにつながる。
などがあります。実際に、会社に導入し成功している組織もあるようです。https://www.slideshare.net/kozotakei/ss-53141288
「この組織(病院)の存在目的はなにか? メンバー(職員)全員が理解し、行動しているか?」
「人事評価制度が形式だけの制度になっていないか?」
「メンバー(職員)全員が納得しているか?」
皆さんはこれらの問いに答えられますか?
医療者はビジネス的視点が足りない、コストカットの意識が低いなどと言われることがよくありますが、具体的な改善策は上層部からのトップダウンによるものが多く、皆が納得した上で取り組めるものでなかったりします。
ホラクラシー組織にも、文化の定着に時間がかかる、従業員の行動を全て把握できない、病院での成功事例は(今のところ)報告が無いなど、デメリットがありますが、セルフマネジメントという点では示唆的な取り組みだと言えそうです。
参考URL:https://circu.co.jp/pro-sharing/leaders-campus/article/1310/#3
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