
~OJT担当者コース~
はじめに
医療の現場では、変化する患者の病態に合わせたア セスメントや即時的な介入方略の選択を連続的に求められます。そのため、臨床看護師は実践経験の中で学ぶ ことが非常に重要となるため、臨床実践に関する実地指導、評価等を行うOJT担当者の役割は重要です。しかしながら、多くの看護師が実地指導に関する体系的な教育を受けたことなく、自分自身の経験や感覚、部署の慣習に基づいて実地指導を行っており、効果的・効率的な指導が提供できていないのが実情ではないでしょうか?
新人看護職員に対する実地指導者については、日本看護協会や厚生労働省がガイドラインを出しており、その中で役割について触れていますが、いずれも概念としての言葉が大きく実践レベルでの活用が難しい状態です。また、実地指導は新人看護職員に対してだけではありません。
そこで開発されたのが、本スクールです。本スクールは、研究にて明らかにされたOJTを担当する指導者に必要となるスキル(コンピテンシー)を確実に身につけてもらうために、エキスパートナースと教育学、教育工学の専門家によって開発されたトレーニングコースです。
※教育担当者コースはこちら
スクールの特徴
確実にOJTを担当する指導者に必要なコンピテンシーを身につけてもらうために、インストラクショナル・デザイン※に基づいたトレーニングコースとなっています。
※インストラクショナル・デザインとは、 教育・研修の効果・効率・魅力を高めるための手法を集大成したモデルや研究分野、またはそれらを応用して学習支援環境を実現するプロセスのこと(鈴木、2005)

学習目標
臨床におけるOJT担当者に必要な13コンピテンシーの獲得

- 対人関係が円滑となるようなコミュニケーションを行う
- 良好な信頼関係を築く
- 指導観をもって関わる
- 指導者に必要となる能力の開発・維持・向上に取り組む
- 学習目標を確認する
- 対象者や学習環境の分析や確認を行う
- 指導内容の確認を行う
- 指導方法を組み立てる
- コーチングスキルに基づいた指導を行う
- 学習が円滑に進むようファシリテートする
- リフレクション支援を行う
- 学習者の目標到達度を評価し共有する
- 実施した指導を評価する
カリキュラム概要
- 事前課題
- ・所属施設部署において、臨床におけるOJT担当者のコンピテンシーに対する他者評価※を受ける
※自身の指導対象者に加え、可能であれば上司や同僚などを含めた複数の看護師からの評価
- スクール1・2日目
- ・スキルテストでスクール開始時の状況をチェック
・コンピテンシーに関する講義
・コンピテンシー習得に向けた演習(主にロールプレイング)
・リフレクションシートの記載
- 事後課題
- ・スクール1・2日のリフレクションで立案したアクションプランの実行
・レポート
- スクール3・4日目
- ・スクール2日目の最後に立てたアクションプランの結果報告
・コンピテンシーの活用に向けた統合演習(主にロールプレイング)
・スキルテストでコンピテンシーの習得状況をチェック
※4日間すべて参加で参加証を発行
- 事後課題
- ・所属施設部署において、臨床におけるOJT担当者のコンピテンシーに対する他者評価※を実施
※自身の指導対象者に加え、可能であれば上司や同僚などを含めた複数の看護師からの評価
修了証発行
スクール風景



開催概要
開催日:4日間コースとなります。
第2期: 申し込み受付中
- 第1日目:2020年 8月 1日 12:00~18:00
- 第2日目:2020年 8月 2日 9:00~16:00
- 第3日目:2020年 9月19日 12:00~18:00
- 第4日目:2020年 9月20日 9:00~16:00
参加条件:
臨床におけるOJT担当者に必要となるコンピテンシーを本気で身に着けたい方向けのトレーニングコースとなるため、以下の条件を満たす方のみ申し込みください。
- 現在、臨床でのOJTを担当し、看護職員に対する直接指導・評価等を行っている役割を担っている看護師
- 4日間すべての回に参加できる
- スクールの参加前と後に所属部署において、自分自身の実地指導者コンピテンシーに関する他者評価※(3人以上)を依頼できる
- 所定のテキスト『臨床での指導に必要な「教え方」のスキル13』(日総研)を購入し参加できる
※他者評価は、協力者が特定されないよう無記名式での簡単なオンラインアンケートとなります)
募集人数:36名 (最低催行人数:12名)
会場:国際くらしの医療館・神戸(エア・ウォーター)


感染対策:
- 来館時は、体温を測定させてもらます。発熱(37.5度以上)場合は、参加をご遠慮いただきます。または、呼吸器症状を有する場合も、参加をご遠慮いただきます。
- スクール会場の入り口や講義スペースに手指消毒薬・マスクを設置させてもらい、定期的な手指消毒、マスク着用を義務付けさせいただきます。
- 机椅子、バインダー等の共有物は、定期的に消毒用アルコール等による拭き上げを行います。
申し込み
参加費:36,000円/人 (4日間の受講費、昼食代込み)
※お支払いは、下記ボタン(Peatix)にてお願い致します。
<注意事項> 定員になり次第申し込みは終了いたします。 チケットは個人単位でご購入ください。 申し込み後はチケット料金の返金はいたしませんのでご注意ください。 ※コロナウィルスによる施設利用不可等で中止となる場合は、返金させてもらいます。 領収書は、Peatixから発行をお願い致します。 事務局でチケット購入確認後(コンビニ支払いの場合は支払い確認後)、受付完了のメールを配信いたします。
本スクールでのテキストは、Instagramでも紹介されています。
監修
本スクールの監修&講師陣をご紹介
政岡祐輝
修士(教授システム学)
熊本大学大学院社会文化科学教育部 博士後期課程在学 (教授システム学)
集中ケア認定看護師
2007年国立循環器病研究センター心臓血管外科系集中治療室に配属。2014 年に集中ケア認定看護師の資格を取得し、現在に至る。熊本大学大学院社会文化科学研究科博士前期課程(教授システム学)を修了後、現在は同大学院の博士後期課程に進学し、教育に関する研究にも取り組んでおり、院内外の看護師を対象とした研修を数多く企画し実施している。
代表的な執筆として、医学界新聞(医学書院)での「院内研修の作り方・考え方」などがある。
池辺諒
星槎大学大学院教育実践研究科 修士課程在学
救急看護認定看護師
2009年大阪府立病院機構大阪母子医療センター入職。手術室を経て2013年よりPICU配属。2017年救急看護認定看護師資格取得。現在は臨床に従事しながら,星槎大学大学院教育実践研究科の教育実践を専攻し,「臨床における教育」を学んでいる。
北別府孝輔
大阪府立大学看護学研究科急性看護学分野 博士前期課程修了
急性・重症患者看護専門看護師
2004年倉敷中央病院に入職。12年大阪府立大大学院看護学研究科急性看護学分野博士前期課程修了。13年に急性・重症患者看護専門看護師資格を取得し,RSTやRRS,院内教育など幅広く活動している。18年に特定行為研修を修了し,今年度から特定行為研修指導者としての役割も担う。
菅広信
熊本大学大学院社会文化科学教育部 博士前期課程在学 (教授システム学)
看護部 キャリア支援室教育担当看護師・集中ケア認定看護師
2001年秋田大学医学部附属病院に入職。外科病棟、集中治療室の勤務を経て、2018年4月より現職。身近なものに例えた分かりやすい説明や、お手製のイラストを駆使しながら、「楽しく学ぶ」をモットーにスタッフ育成に力を注ぐ。2012年集中ケア認定看護師の資格取得。現在は、熊本大学大学院社会文化教育部博士前期課程で、教授システム学を専攻し、「教え方」について学んでいる。看護専門雑誌の執筆も数多く手がけている。
増田貴生
兵庫県立大学大学院看護学専攻 博士前期課程次世代リーダーコース 在学
教育担当看護師
2006年国立循環器病研究センターへ入職後、NCU病棟、ICU病棟、HCU病棟を経て、2017年3月より現職。 現在は、兵庫県立大学大学院看護学専攻 博士前期課程次世代リーダーコースにて、 ヘルスケア領域における組織や戦略的計画、人材開発育成を学んでいる。
主催:株式会社Medi-LX